永遠回帰

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歩み

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 真摯な態度で人生を生きる人は、自分自身に対して冷静であり、自分の至らない部分にたいして自覚的である。
 
それを他人と比べて劣等感を抱くこともなく、ただ改善していくことに対して忠実的であるだけだ。
 
  
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 例え他者からどのような誉め言葉をかけられていても、至らない部分に自覚的であるが故に優越的になることもない。
 
そもそも優越的な感覚というのは、自身の心の傷の現れであることを彼は気づいている。
 
例え他者や状況を思い通りにしたいという欲求が出ても同様に、内のどこから出ているか気づいている。
 
 
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 誠実な人は、自分の目や視野を曇らせてしまう要因に敏感である。
自身の価値判断や思い込みを通して他人の言葉や世界を見ていないかどうか、彼は常に気を配っている。
  
それはどこまでやったら終わりがくるというものではなく、生きている限り自身も世界も変わりゆくなかで常に続けていく修行だ。
 
 
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 自分は善い人間だとか、世界に役に立っている人間だとか、そのように思えることよりも、人間の不完全さや自分の至らなさに気づけることの方が幸せである。
  
なぜなら、終わりがこない成長の中で、他者からどれだけ認められても、それでも残されている余地に気づいて真摯に努力し、変化し続けていくことの方が大変なのだから。